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季節は冬、待望のスキーシーズンの到来です。北国はすでに雪の装い。各スキー場には今年もスキーヤー・スノーボーダーが殺到しています。
一方で、今季のゲレンデにはちょっとした変化も。スキー・スノボという定番のウィンタースポーツ以外にも、空気で膨らませたスライダーなどで滑走を楽しむ人が増えています。——どうやら、昨今はゲレンデでの“乗り物”が人気みたいですね。体験してみては?!
<二輪オヤジもハマる「スノースクート」「スノーモト」>
近年のゲレンデでは、よく、何やら自転車に似た乗り物を見かけますよね。これは、雪上自転車、あるいは雪上バイクとも呼ばれる「スノースクート(またはスノーモト)」。自転車のようなハンドルがついていて、タイヤの代わりに前後に二枚のボードが並び、そこに両足をそろえて乗ります。見た目がスタイリッシュなこともあって、二輪(のカスタム)好きのオヤジたちからも人気を博し、今、ゲレンデでの一大ブームとなっています。
スクートとモトの違いは、椅子がついているかいないかです。スクートは椅子なしのため若干バランスが危ういようにも思われがちですが、実は、乗っているときの感覚はそこまで大きくは変わりません。また、いずれも従来のスキーウェアで楽しめ、専用のブーツなども必要なし。自転車と同じ感覚で簡単に操作でき、緩い斜面ではスピードもそこまで激しくは出ないので、子どもでも楽しめます。
しかし、操縦は単純とはいえ、それゆえに奥が深い乗り物でもあります。滑ることに関しては簡単なのですが、止まったりターンしたりという急な動きには、テクニックが求められます。上級者対象のレースは各地で行われている他、世界選手権も開催されています。
<ソリの進化系「エアボード」でスリリングな滑走を>
従来、スキー場でのソリといえば、子どもの遊び、という感じでした。しかし、最近ではその大人バージョンとして「エアボード」が登場し、雪上版ボディボードという感覚で人気を博しています。雪を腹ばいで滑るスリリングな感覚は、一度体験したらその臨場感ゆえに、もう、病みつき。雪面から40cmの視点で感じるゲレンデは、まったく新しいものです。スピード感満点で、スキー・スノボの何倍もの疾走感に、最初のうちはただただ放心で、心が置いてけぼりを食らいます。
操作もそこまで難しいものでなく、体重移動だけで曲がることもできます。簡単な練習で基礎的な動きはマスターできるでしょう。ただし、斜面の角度によっては、リアルな危険もある乗り物です。最近はガイドがついて指導してくれる“体験ツアー”も各ゲレンデで増えているので、最初は先生について教えもらう方が、ずっと安心して滑れるでしょう。
ちなみに、子ども用のソリも年々進化中。最近はハンドルがついたバイクっぽいソリなんかも登場していて、男の子の心をくすぐります。ファミリーでゲレンデにやって来たときには、無理にスキー・スノボをやらせるのでなく、ソリでも楽しませてあげたいですね。
<操作簡単!初心者向け「ショートスキー」>
こちらは“乗り物”ではなく、従来のスキーですが、その板の長さに新しさが。最近では操作が簡単な「ショートスキー」——短いスキーが人気なんです。その他、ストックを使わずに滑る「スキーボード」で、簡単なトリックに挑戦するのも、トレンドの様子です。
「ショートスキー」の歴史は意外に長く、90年代から短い板が登場し始めました。今ではその種類として「ファンスキー」「スキーボード」「スノーブレード」がありますが、長さに関して厳密な定義があるわけではありません。ただ現在は120cm以下のスキー、とりわけ100cm未満のものが、軽くて使いやすいとして人気ですね。スキー板は軽くて短いものほど操作しやすいので、中高生の合宿などでも、実は120cm以下の板が使われています。
さて、「スキーボード」とは主に100cm未満の板のことを言います。スキーの前後が反り返っていて、非常にバランスが取りやすく、ストックを使わずに滑走できるので、見た目もスタイリッシュです。雰囲気としては、子どものスノーブーツに取りつけるミニスキーに似ていますね。短い板はやはり軽いので、エアも決めやすく、ちょっとカッコつけて滑りたい中級者などにもおすすめ! 持ち運びも楽で、何より「安い」ので、今、新板として狙っているスキーヤーも多いとか——。
<山登りを楽しむ「スノーシュー」>
こちらも“乗り物特集”では番外編—しかも「山登り」と聞けば退屈そうな顔をする方も多いかもしれませんが、「スノーシュー」を履いて山道を散策するスノートレッキングは昨今のブームです。健康志向で、ゆったり、まったり。中高年のスポーツとしても人気の一方、最近はレースも催されています。
スノーシューは冬用靴に直接装着できるので、スキー用のブーツなど、特別なギアは必要ありません。原理としては、日本古来の「かんじき」と同じ。装着すると、踏みだす一歩一歩の体重が分散され、雪道も足腰を労わりながら歩くことができます。深い雪に足が埋まってしまって、身動きが取れなくなることもありません。
細かく見ると、スノーシューとかんじきには、かかと部分に違いがあります。かんじきはつま先からかかとまでがすっかりと固定されるわけですが、スノーシューはかかと部分が少し自由になるようになっています。この「かかとの自由」が新しく、現代的。一度装着して歩いてみれば判りますが、カニ股で歩かなければならないかんじきと比べて、スノーシューはごくナチュラルな歩行の感覚で、雪道をガシガシと歩いていくことができます。
スノーシューを装着してのスノートレッキングは、スキー・スノボとはまったく違う“歓び”があります。早朝、まだ誰も歩いていない雪の上を静かに歩き、凛と澄んだ山の空気を吸い込んで、冬の自然を目で見て、耳で聞いて、すべて味わい尽くすのです。何か技術的なことが求められるわけでもなく、誰でも挑戦できる、敷居の低いアクティビティでもあります。ウェアに凝って、お洒落も楽しみつつ、友達同士でやっても楽しいでしょう。
従来、ゲレンデでの遊び方といえば、スキー・スノボに限定されるようなところもあり、やや食傷気味だった人も多いはずです。今は“乗り物”全盛で、その他、ショートスキーという遊び方も出てきているので、ちょっと趣向を凝らせば、また新たな感覚でゲレンデを楽しめるでしょう。「もう激しいウィンタースポーツは引退したよ」という、オーバーエイジ世代も、スノートレッキングで雪山と静かに対話するのも素敵ではないでしょうか。
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