スキー場もいろいろです。その歴史、雪質、ゲレンデやリフト、ゴンドラなどの設備の充実度、そしてゲレ食、アクセスの良さなどで比較されスキーヤーが数多く集まる場所というのは、何らかのアドバンテージ・魅力を持っています。競争を生き抜き、現在、大きな支持を集めている人気のスキー場は、次の4つではないでしょうか。

60年代から愛される苗場のゲレンデ 「苗場スキー場」
苗場スキー場は国内でもっとも知名度が高いゲレンデの1つでしょう。一大リゾート地のプロジェクトとして構想され、1961年に西武グループの開発によりオープンして以来、現在まで根強くスキーヤーに愛されています。バブルの崩壊によって中止されましたが、当初は万座や志賀高原までロープウェイで結ぶプロジェクトすらあったというのだから驚きです。1973年、初めて日本で開催されたアルペンスキーW杯の舞台にも選ばれました。

1981年にはユーミンが「SURF&SNOW in Naeba」のライブを行い、1999年からは毎夏恒例の「フジロックフェスティバル」も実施されるなど、音楽好きにとっても定番のスポツトとなっています。プリンスホテルを中心に、スキーヤーの宿泊施設も充実。ゲレンデには初級から上級とレベルごとにバリエーションあるコースが27本も設けられています。はじめて仲間とスキーに行くなら「苗場」、と即決してもいいくらいの感じでしょうかね。

◎アクセス…関越自動車道月夜野ICを降りて車で約50分。

温泉・露天風呂も魅力 「志賀高原スキー場」
長野県は下高井郡山ノ内町にある、上信越高原国立公園の中心部を占める「志賀高原」。中央エリア、また焼額・奥志賀エリア、そして渋峠・横手山・熊の湯エリアという、3つのエリアから成り立っています。その規模は日本最大級で、スキー場は19、リフトは52。すべてのエリア共通のリフト券で全コースを滑走できるところも嬉しいですね。
中央エリアにはW杯でも使用された「大回転コース」、そして「ジャイアントコース」などがある他にも、ビギナーでも安全に滑れる幅150mばかりの緩斜面があります。美しい自然の中を滑りたいならば、焼額エリアのコースへ。それから、なんといってもたまらないのは熊の湯エリアの温泉・露天風呂です。滑った後には古湯に浸かって、身体を温めましょう——。

◎アクセス…上信越道信州中野ICを降りて車で1時間。

樹氷も美しい 「山形蔵王温泉スキー場」
単独のスキー場としては、その面積は国内最大。ビギナーから上級者向けまで、多彩なコースが用意された「蔵王温泉スキー場」。蔵王温泉の発展と共に、人々に親しまれてきました。しかし何よりも、このスキー場の魅力は、頂上付近で見られる樹氷ではないでしょうか。ロープウェイの山頂線で導かれる樹氷原コースは、1〜3月には実に見事な樹氷を鑑賞できます。

国際スキー連盟が公認するコースとして中・上級者向けのハーネンカムコースがあり、ここではアルペンの競技会も開かれます。ゲレンデに到着して正面には幅広の緩やかな斜面も広がり、ビギナーの練習にも最適。滑り疲れたら、お湯で癒されましょう。1900年に開湯した蔵王温泉・露天風呂の近辺は、各種の宿泊施設も充実した非日常的リゾートとなっています。

◎アクセス…山形自動車道・山形蔵王ICを降りて車で約30分。

雪質◎ お湯も最高「野沢温泉スキー場」
多彩なコースを持ち、日本スキー博物館も設けられた、歴史あるゲレンデ、「野沢温泉スキー場」。雪質もたいへん良く、滑走距離3500m以上のスカイラインコースは見晴らしも最高！ スピードに乗って滑れば、日頃の鬱憤も吹き飛んでしまいます。ビギナーのためにも設置された緩やかな斜面の上ノ平ゲレンデも、その滑走距離2000mと滑り甲斐があります。初心者向けのアイテム、ウェーブコースが設けられたスノーパークもナイス。野沢温泉には、100％源泉かけ流しの共同浴場が13か所もあり、贅沢なお湯巡りも楽しめます。

◎アクセス…上信越道・豊田飯山ICを降りて車で約25分。