一般的にスノボードは身体が未発達な子どもには不向きと言われます。5〜6歳にでもなれば挑戦できると考える向きもありますが、それも年齢だけで判断するのは危険です。滑るときの安定感や疲れから考えても、やはりスキーの方が適していることは事実でしょう。

雪と接する面が二つあり、安定を保ちやすいスキーは、子どもの小さな身体でも楽しみやすいスポーツです。踏ん張りも利けば、疲れも最小限に留まります。あえて難点を上げるならスキーはブーツが若干重いというところはあり、足はクタクタに疲れますが。

スノボードは基本的に「横乗り」のスタンスで、身体のバランスを取るのが難しくスキーよりも転倒しやすいという難しさがあります。長時間滑ったあとには、転倒の連続で腰や脚を傷める可能性も。タフな子に育てるためにはそれもいい経験になりますが、あくまでそれは親目線の考え方で、子どもにとって失敗の連続はただの苦痛でしかありません。

そういった事情もあって、各ゲレンデには子ども向けのスノボースクールがあまり充実していません。インストラクターも子どもにボードを教えるときには、若干の戸惑いがあるのでしょう。マンツーマンならまだしも、何人もの子どもにレクチャーするのは大変です。

やはり最初はスキーから雪に親しませるのがいいでしょう。大人でも、いきなりスノボーから入ったという人は少ないはずです。スキーで雪上での身体の動かし方の感覚を養ってから、スノボーに挑戦していく——誰もがそのような段階を踏んだはずで、それを一足飛びに我が子には面白いからとスノボーをいきなり教えるようでは、少し可哀そうかもしれません。

といってスキーもまた、なかなか雪に慣れない子どもには簡単ではありません。大人でも上手に滑れない人は多く、子どもにはそれはもっと難しいスポーツに感じられます。とはいえ、現在は各小中学校も「怪我のリスクがあるから」という理由でスキー合宿を避けるところが多い中、ファミリーでゲレンデデビューすることには大きな意義があります。一つの素晴らしい自然教育として、子どもをスキーに連れて行ってあげましょう。おチビもまた抵抗感を示すでなく、だんだんと上達してきたなら、スノボーに転向させてあげては？

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