スキーウェアとスノボウェアの違いは？選ぶ際のポイントを解説！

ゲレナビ運営事務局

投稿日2022.04.12 更新日2022.02.15

スキーやスノボに挑戦するとき、「スノボはスキーウェアでもできる？」「スキーとスノボどちらをやるか迷っているけど、ウェアは同じ？」と疑問に思っている人はいませんか？スキーとスノボのウェアの違いについて知り、自分に合ったウェアを見つけましょう！

今シーズンはスノボやってみようかな！

一緒にやろうよ！ボードはどうする？ウェアは？

えっ！ウェアは同じじゃないの？スキーウェアじゃダメかな？

違うと思うんだけど、どうなのかな。

意識したことなかったよ！

違いについて調べてみよう。

スキーウェアとスノボウェアの違いとは

「いつものスノボウェアで今日だけスキーをしよう」というスノーボーダーや、「スノボに挑戦したいけど、自分のスキーウェアで滑ろうかな」という人にお伝えしたい情報が、スキーウェアとスノボウェアの違いです。同じに見えて、それぞれスキーやスノボを快適に滑るためのデザインや機能が充実しています。何より、安全に滑るために、兼用せず専用のウェアを選びましょう。

スキーウェアとスノボウェアの違い①見た目の違い

・スキーウェア：タイトなシルエット
スキーウェアの全体の印象は、シャープで体にフィットしている見た目が多いです。スキーはスキーストックを持って滑ることから、スキーウェアも動きやすさを重視してデザインされています。
無駄のないスッキリとしたシルエットは、風の抵抗を受けにくいためスピードが出やすく、滑っているときの姿もダイナミックです。自分にフィットしたスキーウェアを着ると、スキーのスキルも向上も望めます。スキーの特徴ある動きを邪魔しないようにデザインされたカッティングで、足さばきを良くする工夫をしているブランドもあります。

・スノボウェア：ゆったりとしたシルエット
スノボウェアはリラックス感のある着心地で、全体的に大きめに作られています。スキーに比べてダボっとした印象なのはなぜなのでしょうか？それは、スノボの特性上、転倒が多いから。
スキーと異なり、スノボはボードに両足を固定した状態で滑ります。バランスを取ることに慣れていないうちは、転倒が多くなります。
また、ゲレンデを上手に滑れるようになると、挑戦したくなるのがスノーパーク。キッカー（ジャンプ台）やレールなど、スノーパークのアイテムで練習は、上級者でも転倒することが十分あり得ます。転倒時に衝撃をやわらげるパッドや体を守るプロテクターを着こむことができるよう、スノボウェアの生地は薄く、ゆとりを持ったサイズ感になっているのです。

スキーウェアとスノボウェアの違い②エッジガードの違い

・スキーウェア：エッジガードがついている
エッジは、スキー板の周囲に取り付けられているステンレスや鉄製の金属です。スキーで止まったり曲がったりできるのは、エッジがあってこそ。エッジガードは、エッジでスキーウェアを傷つけてしまわないよう、パンツの裾の内側についています。購入時には、エッジガードがついているか確認をしましょう。

・スノボウェア：エッジガードはついていない
スノボウェアには、スキーウェアにあるエッジガードは付いていません。逆に「スピードを出さないからプロテクターと衝撃吸収パッドのついたスノボウェアを着て練習しよう」と、スノボウェアでスキーをすると、転倒時にエッジがパンツの裾にひっかかる可能性も。思わぬケガにつながりますので注意しましょう。

スキーウェアとスノボウェアの違い③パウダーガードの違い

・スキーウェア：パウダーガードなし
パウダーガードは、雪が服の中に入ってこないようにするための仕組みです。これはスキーには不要なため、基本的にはスキーウェアにはついていません。
・スノボウェア：パウダーガードあり
ボードの着脱時にも雪面に座りこむ必要があるスノボでは、スキーに比べて雪が服に入りやすいと言えます。パウダーガードはたいていのスノボウェアに付属していますが、購入時の値段によってはついてないかもしれません。
ジャケットの裾についているパウダーガードは、パンツにかぶせるタイプが多いです。メーカーやブランドによっては、パウダーガードとパンツをつなげることができ、転倒時に雪の侵入を防げます。パンツの裾にあるパウダーガードは、スノボブーツの上にかぶせ、ブーツのひもに金具をひっかけるタイプです。
ブーツの中にしまわないように注意しましょう。

スキーウェアとスノボウェアの違い④耐水性の違い

・スキーウェア：雪や雨に耐えられるレベル
スキーをしていて、スキーウェアの中までぐっしょり濡れてしまったら、風邪をひいてしまうかもしれません。何より、気分も台無しに。スキーウェアには防水も大切です。防水機能は、一般的に耐水圧で表します。耐水圧とは、どれだけの水の量に耐えられるかを表す数値。傘の耐水圧は約200～500mm。雪や雨にさらされるスキーウェアの耐水性は、約10,000mmあれば問題ないレベルです。
・スノボウェア：スキーウェアより高めの耐水性
スノボはスキーに比べて雪に触れたり浴びたりするシーンが多くなりがちです。体重75kgの人が濡れた場所に座ると、座面に約2,000mmの圧力がかかります。つまり、それ以上の数値の耐水性がスノボウェアにあれば、ゲレンデでも快適に過ごせるのです。激しく転んで雪に突っ込んだら、これ以上の圧力がかかるでしょう。また、パウダースノーエリアや林間コースなど雪が多量にある場所を滑るなら、より高い耐水性が望ましいです。スノボウェアにはスキーウェアより高めの約20,000mm以上の耐水性があれば問題ないでしょう。

スキーウェアとスノボウェアの違い⑤サスペンダー式はスキーウェア

・スキーウェア：サスペンダー式が主流だった
スキーウェアと言えば、サスペンダー式の吊りズボンを想像する人が多いかもしれません。スキーウェアにサスペンダーや肩ベルトをつける理由は、パンツが下がってエッジで切れてしまうことを防ぎ、フィット感と足さばきを向上させるからです。安全面でも機能面でも優れているのです。
メーカーやブランドによっては、取り外しできるサスペンダーや肩ベルトを取り扱っています。また、サスペンダーに代わり、ベルト通しやマジックテープ式の調整ベルトなど、ウエストの調整機能が充実しているスキーウェアパンツもおすすめです。
・スノボウェア：サロペット型のビブパンツもおすすめ
スノボウェアにはサスペンダーや肩ベルトはありません。ジャケットとパンツで、上下別々に着用するタイプが主流です。サスペンダー式に似ているパンツとしては、サロペットタイプのビブパンツがおすすめ。雪が入ってきにくく、胸までカバーでき、標高の高いコースやバックカントリーを滑るスノーボーダーにぴったりです。

スキーウェアとスノボウェアの選び方

スキーウェアとスノボウェアの違いについて紹介しましたが、どのような点に着目して選べば良いのでしょうか？
どちらも、機能性はもちろん必要ですが、何より大切なのは、ゲレンデで滑るのが楽しみになること。デザインとカラーは重要な要素です。

・デザインとカラー
着るのが楽しみになるようなお気に入りのデザインを選べば、モチベーションにもつながります。スキーウェアとスノボウェアにも流行があり、「今シーズンに着たい！」直感で選ぶのも楽しいでしょう。
「ビギナーだから落ち着いたイメージのスキーウェアを着たい」「派手なカラーのスノボウェアは恥ずかしい」と思っていませんか？実は、目立ちやすい色の方が、ビギナーにはおすすめです。仮に、ゲレンデのコースを外れて、整地されていないところに入ってしまい立ち往生してしまったとします。全身淡い色やアース系の柔らかな色のスキーウェアやスノボウェアを着ていると、パトロールや他のスキーヤーたちに見つけてもらいにくいかもしれません。

また、山間部の天気は変わりやすく、突然の吹雪で視界が真っ白になることもあります。上下が白いセットアップはより雪景色に溶け込んでしまう可能性も。吹雪の中でも視認性の高い色柄を着ることは、身を守ることにもつながっているのです。ビギナーだけではなく、林間コースを楽しみたい上級者まで、スキーウェアとスノボウェアを選ぶときは、カラフルなデザインを検討してみましょう。

ジャケットとパンツがセットで販売されているセットアップ。コーディネートが完成されているため、悩まなくても良く、比較的安価なのがメリットです。同一の素材を使用している場合が多く、機能性も上下でバランスが取れるのも初心者には嬉しいポイント。ただし、上下のサイズが統一されている場合、上下どちらかのサイズや丈感が合わないかもしれません。

・サイズ感
スッキリとフィット感のあるスキーウェアと、ゆったりとしたスノボウェアでは着用時のサイズ感に大きな違いがあります。それぞれに合うサイズ感を選びましょう。後ほど詳しく紹介します。

・機能性
スノースポーツで着用するウェアに求められる機能は、耐水性、耐風性、透湿性、発熱性や保温性があげられます。

・耐水性
耐水性については先ほど解説した耐水圧の数値があると安心です。

・耐風性
耐風性は、風に対しての強さ。吹き付ける風の侵入で寒い思いをするのは困ります。

・透湿性
透湿性は、湿気を外に出す力。汗がウェアの中にこもって蒸れてしまうと、いやな気分になるかもしれません。気持ちだけではなく、体も一気に冷えます。通気が良い素材のウェアを探しましょう。

・発熱性と保温性
発熱性と保温性は、雪山では欠かせない機能です。「寒がりだから」と、たくさん着こんで滑ろうとすると、服だけで重たくなり、動きにくくなってしまうかもしれません。温かさを保つ機能があるウェアは、インナーを着こまなくてもすみます。

さらに、スキーウェアの場合は運動性、スノボウェアでは耐水性と透湿性に優れていると快適に滑ることができるでしょう。

スキーウェアの選び方

スキーは手足を大きく使って滑るスポーツです。ストックを持ち、肩から腕にかけて激しく動かし、ひざの曲げ伸ばしを利用して緩急をつけたりターンをしたり、動きに対応できるスキーウェアで楽しく滑りましょう。
スキーウェアには種類があり、滑りに行く場所や競技などのカテゴリーによって特徴が異なります。挑戦したいスタイルがあれば、まずはウェアとアイテムを揃えてみてはいかがでしょうか。

・デモ基礎：ビギナーから上級者まで、ゲレンデで滑るスキーヤーが着用。
・レーシング：競技用のワンピースの上に着用するタイプ。
・フリーライド/バックカントリー：整地されていない過酷な環境でのスキー向け。
・ダウン：保温性に優れたダウン生地。

ゲレンデでスキーを楽しむなら、デモ基礎タイプのスキーウェアから選びましょう。

サイズ感　ゲレンデでの動きを考えて試着しよう

スキーウェアはシャープなシルエットが特徴ですが、とは言えタイトでぴったりとしすぎていると、動きにくく転倒しやすくなってしまいます。また、大きめのサイズをダボっと着こなそうとすると、エッジガードがあってもスキー板に裾がひっかかってしまうかもしれません。購入するときは試着し、自分の体に合うサイズを探しましょう。

上下とも普段着ている服と同じサイズから試着し、長さをチェックします。袖は手首が隠れるまで、パンツの裾はかかとまで長さが必要です。スキーブーツをはく分だけ高さが出るため、実際にスキーブーツをはいて長さの確認をしましょう。長すぎると裾がたるんでしまい、危険な上にかっこ悪いです。また、全体的に絞られた細身のデザインのパンツは、ひざが開いていたり、へっぴり腰になっていたりすると、姿勢の悪さが目立ってしまいがち。鏡に映った姿だけではなく、ゲレンデで滑っているときにかっこよく見えるかどうか想像しながら試着すると、似合うデザインを選べます。

ジャケットは、中に着こみたい場合は大きめのサイズがおすすめです。実際に中に着たいインナーやセーターを用意して試着してみましょう。
上下のセットアップを選ぶときも、試着をしてサイズ感を確認します。どちらかに合わせて購入し、「ジャケットはぴったりなのに、ズボンの丈が短くて合わない」など、困ってしまうかもしれません。通信販売を利用する場合、細かなサイズ表を確認してから購入するのがおすすめです。上下別々のサイズを選べるブランドやメーカーもあり、問い合わせてみると良いでしょう。

必要な機能　運動性に優れたスキーウェアを選ぼう

ダイナミックでかっこいい滑りを目指していても、「スキーウェアを着用したら思うように動けない」となってしまっては台無しです。スキーウェアを選ぶうえで、優れていると嬉しい機能は、運動性です。伸びの良いストレッチ性のある素材が使用されていると、手足の動きが妨げられることはありません。滑りやすくなり、安全面でもおすすめです。
濡れても染みこみにくく、通気性が良く、そして動きを妨げない温かなスキーウェアが理想的。デザインと合わせて検討してみましょう。

スノボウェアの選び方

ファッション性が高いイメージのスノボウェア。ゆったりとしたシルエットで、街中に着ていけそうなデザインのウェアもあります。競技で選手たちが着用しているウェアも色とりどりでおしゃれ。メーカーやスポーツブランドのスノボウェアは、流行を押さえたかっこよいデザインと、雪山で快適に滑るための機能性の高さを兼ね備えています。サイズ感や種類は、どのような点に気をつければ良いのでしょうか。

サイズ感　少し大きめのサイズで大丈夫

スノボウェアはゆったりとしたサイズ感で着用します。選ぶとき、サイズは普段着よりワンサイズ大きめから試着してみましょう。薄手の生地の場合、寒さ対策に重ね着をすることを想定するため、大きめでも問題ありません。かえって窮屈にならないようにしましょう。パンツは、できればお尻パッドを装着して試着し、座ったり立ったりして確認できると安心です。スノボは腰とひざを曲げて滑ります。滑る姿勢を取ることが難しくなってしまうほどタイトな服は避けましょう。

ジャケットとパンツの種類

スノボウェアはジャケットとパンツを別々で着用するタイプが主流です。ジャケットには様々な種類があります。
・ダウンジャケット：温かさ抜群の素材で、寒い場所が苦手な人向け。
・プルオーバー：アウターとしてタウンユースできるスタイリッシュなデザインが多い。
・スタジアムジャンパー：カジュアルでインパクトがあり、ボーイッシュにきめたい女性にも人気。

また、上下がつながっているスノボウェアもあります。

・ワンピース：昔からあるつなぎタイプ。着脱が簡単で、雪が入りにくく、動きやすい。
・ビブパンツ：サロペット型でインナーとのコーディネートを楽しめる。

必要な機能　耐水性と透湿性に優れたスノボウェアを選ぼう

スノボウェアには高い耐水性が求められますが、同時に通気性が良くなければ蒸れて不快になってしまいます。スノボウェアの多くが透湿性に優れてはいますが、何枚も着こんだインナーや、プロテクターや保護パッドで暑くなりすぎるかもしれません。
そのような状況で役立つのが、体温調節機能「ベンチレーション」です。スノボウェアの太ももにあるファスナーを開閉し、服の中のこもった空気を外に逃せます。スノボウェアを選ぶとき、ベンチレーションができるかどうか確認してみましょう。