ロシアで開催された第22回冬季・ソチオリンピックが行われた2014年前後から、各国のプロたちが実用的に使用しているギアを真似て、スキーヤー、スノボーダーたちの間でヘルメットが一般的になりつつあります。これは、素晴らしい変化の兆しではないでしょうか。

＜ゲレンデヘルメットをレンタルする＞
ゲレンデでは、ヘルメットの着用が義務づけられているわけでもありません。しかしヘルメットは頭部の安全を守るために、またスキー・スノボーの腕前とは関係なく、とても大切なアイテムです。どんなにスキー・スノボーが上手い人でも転倒や滑落する可能性はありますし、とりわけ初心者なら頭から斜面を落ちることもあるのです。あるいは、もらい事故で他人のスキー板やボードが自分の頭を直撃することだって想定しなければなりません。こうした危険に備えるため、何より、あなたと、あなたの大切な人を不幸な事故から守るためにヘルメットは必要なのです。とくに、お子様には絶対に着用させましょう。
ヘルメットは各スキー場でレンタルできます。年に一回だけ友達や家族でゲレンデに遊びに行く…という程度なら、自分専用のヘルメットはむしろ不要です。よほどのこだわりがなければレンタルで十分です。ただし、そういうライトプレーヤーこそ、やはり年に何度も滑って感覚を磨いている人と比べると転倒のリスクは高いので、ヘルメット着用は必須となるのです。

＜マイ・ヘルメットを買って気持ちよく安全に滑ろう＞
もっと気持ちよく滑りたいなら、頭部を覆うギアも思いきって購入してもいいのではないでしょうか。現在、各メーカーから市販されているヘルメットは、昨今の流行から製品開発も進み、大きく安全性能も上がったうえに、家庭でメンテナンス・クリーニングできるタイプのものも増えています。最近の製品はファッショナブルなデザインで、スキー・スノボーという「モテスポーツ」のスタイリングも崩しません。

＜気になるスキー・スノボー用ヘルメットの相場は？＞
スキー・スノボーウェアというのは、購入しようと思って調べてみると、実にその価格はピンキリです。ヘルメットもまたその例に漏れません。あまり一般には知られていない、ほとんどノーブランドのギアなら新品で5,000円程度から出回っています。しかし、これがたとえば「SMITH」など、その安全性やデザイン面でも高いクオリティを保っている定番ブランドなら、中には30,000円以上する製品もあります。

極端に安いものは、やはりその安全面で多少の疑問が拭いきれません。しかし、大体5,000円〜30,000円というヘルメットの価格帯を知り、あいだを取って17,000円前後のものを選ぶなら、そこまで品質に違いは出ないかと。その相場から出ないもので、気に入ったデザインがあれば、あとはもう機能面は軽く確かめる程度で即決、という手もあるでしょう。

＜正しいヘルメットの選び方とメンテナンス術＞
アルペンなどのお店やネットでざっと各メーカーのヘルメットをチェックして、価格的にも手が届きそうならば、安全面とサイズだけはきちんと確認してから購入しましょう。

まず安全面ですが、これはヘルメットの内側にあるラベルを見て、「ASTM」や「CE」という表示があれば、ひとまずOKです。「ASTM」とはアメリカの、そして「CE」とはヨーロッパの安全基準を指します。いずれかを満たしていれば、充分、実用的に着用できます。それからサイズです。大体はS/M/Lという展開で、ご自身のサイズに合わせれば基本的に問題ありませんが、その上、微調整が可能なタイプがおすすめです。外のダイヤルを回して締めつけをきつくしたり、緩めたりといった調整ができると、やはり便利でしょうね。

マイ・ヘルメット着用時の快適性は、主にサイジングによります。そこさえ間違わなければまず購入しても失敗にはならないでしょうが、せっかくなら暑さ・寒さをコントロールできるベンチレーション（通気孔）があると、より一層気持ちよく着用できますね。あとは——特に衛生面が気になる方は、イヤーパッドや中のクッションを取り外して洗えるタイプを選ばなければ、マイ・ヘルメットを買った価値があまり感じられないかもしれません。

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